
アイ・ウェイウェイ展。以前に雑誌で見て以来、みたいなと思っていた展示だった。氏はアートだけでなく建築なども手がけている。そのせいだろうか、またはそう言う目で見るせいだろうか、作品の中を歩いていると中国の街を訪ねたことを思い出した。
この写真の箪笥は、伝統的な技術や素材でできている。けれど、高さが3mくらいもあるだろうか、とても大きくてスケール感がくるってしまい、とても不思議な感じだった。また、あけられている穴が前後で少しずれていて、片方から覗くと、合わせ鏡の無限連鎖をのぞいているようだった。これも、古い街で細い路地を覗き込んでいる気分がした。
どの作品も中国の町並みや変化の激しい今の中国の姿が、見ている中に浮かんでくる気がした。
アートを見るのがすきだ。特にモダンであったり、抽象的であればなおよい。見るのが好きなのは、見た後の不思議な時間があるからだ。美術館をでてくると、しばらくの間、見えているものすべてがアート作品に見えてくる。本来の意味とは違うのだろうが、マジックアワーともいえる。非日常から日常へもどるわずかな時間の美しくも楽しいひと時だ。アートは、私にとってなくてはならない大事な触媒だ。